大首(おおくび)
『今昔画図続百鬼』より「大首」
大凡物の大なるもの皆おそるべし
いはんや雨夜の星明りに鉄漿くろぐろとつけたる女の首おそろし
なんともおろか也
文字通りの大きな首(頭)の妖怪。
江戸時代にはかなり多くの目撃情報があったようで、怪談集等によく書かれていたようだ。
特徴としては、ほとんどの伝承で大首は女性であり、またお歯黒を付けている。
基本的には笑いかけるだけ、という至って無害な妖怪だが、「息を吹きかけられたらその箇所が腫れた」という話もある。
石燕も解説文で「大凡物の大なるもの皆おそるべし」と書いているが、ほんとその通りだと思う。大は小を兼ねるかは解らないが、デカすぎるモノは基本的に怖い。
そういえば稲生物の怪録にも何度か大首みたいなのが出てきた気がする。