海座頭(うみざとう)
『画図百鬼夜行』より「海座頭」
海座頭は、海に突然現れる座頭姿の妖怪。
正体は謎が多く、『画図百鬼夜行』にも解説がないためよくわからない。
しかし目を閉じていることから恐らく海座頭は盲目であり、杖を頼りに海上を彷徨っているものと思われる。というか名前が座頭なんだから当たり前だが。
そうして出会った船などは大層怖がるが、海座頭自体に悪気は全くないのだ。
海で溺れた者の怨念か、はたまた海を守る神か。
正体のわかっていない妖怪も想像をめぐらせられる分、面白いものだと思う。
杖をついているのが見えるが、波の上でどうやって、何を感じて歩くのだろうか?
進むためではなく、もしかしたら魚を捕ろうとしているのかも知れない。
そうか! 海座頭のように目を瞑って考えてみればいい!
――なんて思ってやってみたら、「洗ったふんどしを失くして探してる最中」という答えしか出なかった。意外とそうかも。