死神(しにがみ)
『絵本百物語』より「死神」
日本の妖怪としての死神は、生死を司るというよりは「人を死にたくさせる憑き物」として伝わっていた。
『絵本百物語』には、悪念を持った死者の気が、悪念を持った生者の気に呼応して死へと導く――とあり、今とは少し違う死神観が見て取れる。
刃傷沙汰のあった場所は必ず清めないと、悪念がまた悪念を呼び、悲劇が起きてしまう。自殺や殺人事件が同じところで起きちゃうのも、そういうこと――と『絵本百物語』には綴ってある。
因みに、絵からも解るがノート落としたり、鎌持ってたりはしない。残念。
画中解説文
死神の一度見いれる時は、必ず横死の難あり。
自害し首くヽりなどするも、みな此ものヽさそひてなすことなり。
うぃき訳
死神を一度でも見てしまうと、必ず不慮の死を遂げる。
自殺したり首吊ったりするのも、全部この死神が誘ってるんだよ。
関連記事