妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

2013-02-06から1日間の記事一覧

山地乳(やまちち)

『絵本百物語』より「山地乳」 まず、コウモリが年をとると野衾(のぶすま)という妖怪になり、さらに年をとると山地乳という妖怪になり、山中に隠れ住むらしい。まさかの進化型妖怪である。 山地乳は、眠っている人間の寝息を絵のようにチュウ~っと吸い取…

豆狸(まめだぬき)

『絵本百物語』より「豆狸」 可愛らしい佇まいの化け狸の一種、豆狸。しかし被っているのは陰嚢である。 『絵本百物語』によると、広げると八畳もある陰嚢を持ち、関西以西に多く棲んでおり、犬くらいの大きさで、通常の狸よりもずっと知能が高く、陰嚢に息…

周防の大蝦蟇(すおうのおおがま)

『絵本百物語』より「周防の大蝦蟇」 周防の大蝦蟇は、槍を手にしたイカツイ巨大なガマガエルの妖怪。 『絵本百物語』には蛇を捕って喰らうと書いてある。 さらに、虹色の気を吐くらしい。素敵。 因みに体長は八尺(約2.4メートル)。デカイっちゃデカイが、…

野宿火(のじゅくび)

『絵本百物語』より「野宿火」 野宿火は、街道、山中など場所を選ばず現れる怪火の一種。 誰かが火を焚いたかのように現れる火で、人が集まった後や遊山に行った人が去った後に現れ、消えたかと思うと燃え上がり、燃えたかと思えば消え、これを繰り返す。 ま…

川男(かわおとこ)

川男は、河童の一種とされる妖怪。 『和訓栞(わくんのしおり)』という江戸時代の辞書に依れば、川辺に二匹の「川男」が並んで座り、物語を話していたらしい。 また、道に迷い込んだ旅人に物語を語って聞かせてくれたりもするらしい。 え……ただの優しい人じ…

丑の刻参り(うしのこくまいり)

『今昔画図続百鬼』より「丑時参」 丑時まいりは胸に一つの鏡をかくし、頭に三つの燭を点じ、丑みつの比神社にまうで、杉の梢に釘うつとかや はかなき女の嫉妬より起りて人を失ひ身をうしなふ 人を呪詛ば穴二つほれとはよき近き譬ならん 呪いたい相手をわら…

死神(しにがみ)

『絵本百物語』より「死神」 日本の妖怪としての死神は、生死を司るというよりは「人を死にたくさせる憑き物」として伝わっていた。 『絵本百物語』には、悪念を持った死者の気が、悪念を持った生者の気に呼応して死へと導く――とあり、今とは少し違う死神観…