丑の刻参り(うしのこくまいり)
『今昔画図続百鬼』より「丑時参」
丑時まいりは胸に一つの鏡をかくし、頭に三つの燭を点じ、丑みつの比神社にまうで、杉の梢に釘うつとかや
はかなき女の嫉妬より起りて人を失ひ身をうしなふ
人を呪詛ば穴二つほれとはよき近き譬ならん
呪いたい相手をわら人形に見立て、五寸釘を打ちつける呪術的儀式の一つ。
鬼門が開くとされる丑の刻(深夜二時~三時ぐらい)に、悪鬼を憑依させ呪いをかける。
ルーツとなっているのは宇治の橋姫で、彼女の場合は妬みから鬼になりたいという願望を丑の刻参りによって叶える。因みに恰好こそ現在伝わるのに似ているが、藁人形を使う――という記述は無い為、いつからか後付けされたものとされている。
人を呪わば穴二つ(呪いというものはそれ相応の覚悟がいることで、呪う相手の墓穴と、自分の墓穴を用意しとかなきゃならない、という意味)、です。
ご利用は計画的に。