遺言幽霊 水乞幽霊(ゆいごんゆうれい みずこいゆうれい)
『絵本百物語』より「遺言幽霊 水乞幽霊」
この、ペアの幽霊は、主に信心深くあれ、と説くための妖怪であると思われる。
遺言幽霊は、死の際に現世に未練を残してしまう者がなる幽霊とされ、水乞幽霊は仏道に疎い者であるがゆえ、渇いた時でも甘露の雨が注いで潤してくれることを知らない為になってしまうのだそうだ。
信心深くあれ。じゃないと見苦しい思いするぞ! ということか。
画中解説文
遺言を得いわず、または飢渇して死せし者は、迷ひ出て水を乞、物悲しげに泣さけぶ事ぞあさましき。
うぃき訳
遺言も残さず、または飢えて死んだ者は、迷い沸いて水を乞い、物悲しげに泣き叫ぶんだから見苦しい。