野鉄砲（のでっぽう）

『絵本百物語』より「野鉄砲」

狸、またはムササビのような姿をした、人の視界を奪い生き血を吸う妖怪。

「野衾」と特徴が似ているが、画像の『絵本百物語』内にも、コウモリが老いた妖怪「野衾」と同じ、と書かれているため、イコールと考えていいのかも知れない。

因みに『絵本百物語』の「野鉄砲」の絵は、謎の動物が口からナニカを吹き出している姿が描かれている。『絵本百物語』という本は、桃山人が文を書き、竹原春泉が絵を描いているのだが、たまに若干絵と解説文とが食い違っているのが面白い。

この「野鉄砲」も、桃山人は野鉄砲自らが人の視界を塞ぐという内容の文を書いているのに対し、春泉は野鉄砲が口からナニカを出して人を襲わせている絵を描いた。

オーダーと違うじゃないですかぁ！