妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

2013-01-23から1日間の記事一覧

野衾(のぶすま)

『今昔画図続百鬼』より「野衾」 野衾は鼯の事なり 形蝙蝠に似て、毛生ひて翅も即肉なり 四の足あれども短く爪長くして、木の実をも喰ひ、又は火焔をもくへり 長い年月を経たコウモリがなるとされる妖怪。 人の血を吸うだけでなく火も食べるグルメ家。人の視…

野鉄砲(のでっぽう)

『絵本百物語』より「野鉄砲」 狸、またはムササビのような姿をした、人の視界を奪い生き血を吸う妖怪。 「野衾」と特徴が似ているが、画像の『絵本百物語』内にも、コウモリが老いた妖怪「野衾」と同じ、と書かれているため、イコールと考えていいのかも知…

轆轤首(ろくろくび)

『画図百鬼夜行』より「飛頭蛮」 非常に有名な首が伸びる怪異・妖怪。 ろくろの由来となっているのは、陶芸の際に用いるろくろ、井戸のろくろ(滑車)等々、いくつかあり定まっていない。 轆轤首の原型と見られるものは「首が伸びる」のではなく、「首が飛ぶ…

人魚(にんぎょ)

『今昔百鬼拾遺』より「人魚」 建木の西にあり 人面にして魚身、足なし 胸より上は人にして下は魚に似たり 是氐人国の人なりともいふ 腰から下が魚になっている海の妖怪。マーメイドなイメージとは異なり、妖怪としての人魚はご覧のようにかなり怖い。 人魚…

猫又(ねこまた)

『百怪図巻』より「猫また」 年老いた猫がなると言われている妖怪。化け猫と同一視されがちだが、一応起源が違うので別の妖怪。でもほぼ一緒。 猫又が初めて文献に現れたのは鎌倉時代の『明月記』で、一晩に何人もの人間を食い殺した、と書かれている。ただ…

わいら

『百怪図巻』より「わヰら」 他のいかなる妖怪画集にも下半身が描かれていない謎の妖怪。 「畏畾(わいらい)」という、かしこまる、畏る、という意味の言葉が元ではないかという説が僕個人としては一番説得力がある。故に下半身が描かれず、常に平身低頭………