妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

『新形三十六怪撰』

皿かぞえ(さらかぞえ)

『今昔画図続百鬼』より「皿かぞえ」 ある家の下女十の皿を一つ井におとしたる科によりて害せられ、その亡魂よなよな井のはたにあわはれ、皿を一より九までかぞへ十をいはずして泣き叫ぶといふ 此古井は播州にありとぞ お菊虫でも書いたように、この妖怪「皿…

玉藻前(たまものまえ)

『今昔画図続百鬼』より「玉藻前」 瑯邪代酔に古今事物考を引て云、殷の妲己は狐の精なりと云々 その精本朝にわたりて玉藻前となり、帝王のおそばをけがせしとなん すべて淫声美色の人を惑わす事、狐狸よりもはなはだし みんな大好き九尾の狐の人間の姿、玉…

入内雀(にゅうないすずめ)

『今昔画図続百鬼』より「入内雀」 入内雀は、平安時代の歌人、藤原実方(ふじわらのさねかた)の怨みが雀になったと言われる妖怪である。 入内雀誕生の逸話はーー 藤原実方は、京都で同時期に台頭していた藤原行成に悪口を言われ、それに怒って揉めた挙句、東…

鉄鼠(てっそ)

『画図百鬼夜行』より「鉄鼠」 頼豪の霊鼠と化と、世にしる所也 鉄鼠は、平安時代の頼豪という僧侶が化けた鼠の妖怪。「頼豪鼠」とも言う。 なぜ頼豪が鼠になったかと言うとーー 僧侶である頼豪は、白河天皇に「なんでも褒美を取らせるから」という約束の元…

葛の葉(くずのは)

『絵本百物語』より「葛の葉」 葛の葉は伝説上の狐とされる妖怪。 元は信太の森に住んでいた狐であるが、安部保名に助けられ、恩返しにと「葛の葉」と名乗り女性の姿で現れる。そして保名と結婚した後子供も作る。この子供は名前を童子丸と言い、この子が後…

鵺(ぬえ)

歌川国芳の描いた「鵺」 鵺は日本でもなかなか知名度の高い恐ろしい妖怪として伝わっている。 その容姿は書によって異なるが、石燕も↓国芳も、サルの顔、タヌキの体、トラの手足、尾はヘビで描いている。 『今昔画図続百鬼』より「鵼」 鵼は深山にすめる化鳥…