葛の葉(くずのは)
『絵本百物語』より「葛の葉」
葛の葉は伝説上の狐とされる妖怪。
元は信太の森に住んでいた狐であるが、安部保名に助けられ、恩返しにと「葛の葉」と名乗り女性の姿で現れる。そして保名と結婚した後子供も作る。この子供は名前を童子丸と言い、この子が後の安倍晴明である(この伝説上では)。
最後には正体が信太の森で助けられた狐だとばれてしまい、歌を一首詠んで去ってしまう。
信太の森の狐にちなみ、関西などではきつねうどんの事を「しのだうどん」と言ったりもする。
画中解説文
信太杜のくずの葉の事は、稚児までも知る事なればここにいわず。
うぃき訳
信太の森の葛の葉の物語は子供でも知ってるじゃん? だからここでは書きません。(←シランってば)
追記
月岡芳年は、安倍晴明と離れ離れになろうとしている葛の葉を描いており、葛の葉は影が狐になってしまっている。
『新形三十六怪撰』より「葛の葉きつね童子にわかるるの図」