尻小玉ハンター、妖怪「猿猴(えんこう)」
『絵本集艸』より
猿猴は河童の一種である。
画像にもあるように、川や海に潜み、うっかり近づいた人間の尻から長い手を挿し入れて生き胆や尻小玉を抜く。
河童に比べて毛が多く、猿の様でもあるという。
その為名前も猿猴で、元はサルのことを指す言葉が当てられている。
手が長いことなどから、モデルはテナガザルではないかと言われているが真偽は不明。
豆知識として、実在するテナガザルは歌を歌うことで有名。
交尾の時や、縄張りを主張したりと、なかなかロマンチストなサルなのである。
更なる豆知識として、猿猴の猴はマカクの事を指す。
マカクもまた猿であり、サル目オナガザル科マカク属である。
テナガとオナガの合わさった字を持つ猿猴は、とにかく色々長いのかも知れない。
因みに、広島県には猿猴が住むと言い伝えられている「猿猴川」なるものがあり、毎年祭りも開かれているらしい。
でも猿猴の伝承を知ってしまった僕は、正直猿猴川には近寄りたくない。
生き胆抜かれて血がブァシャァァァ! は御免である。