妖怪にも屈さぬ横綱、小野川喜三郎
『和漢百物語』より「小野川喜三郎」
小野川喜三郎(おのがわきさぶろう)は志賀県出身の実在した力士。そして第五代横綱でもある。
当時人気のあった喜三郎は、妖怪退治の物語の主役とされて描かれることもあった。
月岡芳年の『和漢百物語』では、主人の屋敷に大入道が現れるようになり、それを退治すべくお抱え力士の喜三郎が呼ばれ、簡単に大入道を退治してしまった、というもの。
正体はタヌキだったようだが、恐ろしい大入道の前にドンと座り、煙草の煙を吹きかけている様はなんとも度胸があって頼もしい。
大入道が煙を凄くイヤそうにしているのもこれまた面白い。
そういえば妖怪はタバコの煙を嫌がる、というのをどこかで見た気がするが、この絵もそれを表しているのかもしれない。
余談だが、知っている方は知っているのだろうが、横綱はこの小野川喜三郎の第五代でも解るように、今日までその代は続いている。因みに小野川喜三郎は江戸時代(1789年)に横綱になっており、朝青龍は68代(2003年)。
いかに相撲の歴史が古いかがよく解る。
更に豆知識として、国内力士以外が初めて横綱になったのが1993年の曙(ハワイ出身)である。
どうでもいい話だが、ファミコン&スーファミ世代の僕としては、相撲といえばエドモンド本田を連想してしまう。ストⅡの百裂張り手なアイツです。知らない人はごめんなさい。
尚、エドモンド本田はゲームのキャラのくせに番付が横綱ではなく大関である。そこは横綱にしといても良かったんじゃないか。
怪異!