川猿~LIMIT OF SARU~
川猿(かわざる)
お皿つけてちゃ、命は奪えない。
――今日も妖怪うぃき的妖怪図鑑は平常運転。
川猿はいわゆる「カッパ系」に分類される妖怪で、静岡県に現れるとされる。
河童は大体が獺や鼬などが正体なんじゃないか、とされる地域が多いが、同時に猿起源説がある地域も結構多い。
川猿は、河童系にしては珍しい、「頭に皿が無い」妖怪である。
見た目も人に近いのだが、とにかく魚臭いのだとか。これもまた河童系の特徴。
そして川猿はかなり凶暴な面も持っており、川猿にイタズラでもしようものなら、猿のような手で身体を掴まれ、さらにゴリュゴリュと肉を掻き毟られてしまう。
一方、自分に優しくしてくれた人間の事は決して忘れない恩義に厚い妖怪でもある。
弱点は目と股間。最悪の場合、タマケリアゲを繰り出すかメツブシが有効。
で、ここまで書いてて思ったのだが、魚臭いのを除けば――人じゃん。
さて。
ここまでマニアックな妖怪だとネタに走って少しでも面白く読んでもらおうと考える割とサービス精神に溢れる僕であるが、海猿を未見であることとサブタイトルのLIMIT OF SARUが思った以上にいじりようが無いので弱っている。
キャッチコピーだけは気に入っている。
正直なところ終わるタイミングを探っているのだが、「あえて最後まで海猿には触れずに終わる」という計画がここに来て破綻してしまったし、今後更に増えて行くであろう「超マニアック誰が興味あんだよこれ妖怪達」の紹介が苦戦を強いられるであろうことへの不安を感じずにはいられない。
今までは「カッパ系」なら河童だけでいいだろ――ぐらいに思っていたのだが、検定のせい(おかげ)でそういう括りはよろしくないし、むしろそこを追求することは案外面白い事も知ってしまった。
ほんと、今まで気付きもしなかった事が見えてきたりするンである。
ただ、それは民俗学への道な気もするし、地域毎の言語とかも関わってくるので、覚悟はいるのだろう。
それと――ここからがこのブログの正念場だとも思っている。
ただ淡白な妖怪情報が知りたいならwikiを見ればいい。オリジナルの絵でやっているサイトだってたくさんある。
でも、ココがいい。
――そう思ってもらえるかどうかの分かれ道に来ていると思うのだ。
本当に一般的に広く知られてる妖怪なんてほとんど紹介し尽している。
吉と出るか凶と出るかはわからないが、僕はもっと自分のしたい、めちゃくちゃな妖怪図鑑にしちまいたい、と最近思う。
閑話休題……。
正直もうこの川猿記事は限界である。
LIMIT OF SARUなのである。