幽霊(ゆうれい)
『画図百鬼夜行』より「幽霊」
幽霊は主に人間の死者が成仏できずに彷徨っている妖怪(!?)。
幽霊と妖怪の違い――などはいつだって議論される事だが、妖怪画としての幽霊はどう解釈したら良いのか?
考え始めるとどんどんややこしくなるので、広い心で考えればいいと思う。幽霊もまた、不可思議な現象を説明する為のモノ、と考えれば妖怪の括りに入っていたって良いではないか。
ただ、幽霊が基本的に人間(たまに動物)に限定されるのは暗黙のルールのようだ。
幽霊という言葉が、幽冥界(神仏のいる世界、冥土、黄泉とも)に関連する、人間を対象とした考え方の産物だから仕方ないのかも知れない。
また、妖怪が比較的ハッキリ存在する異形の者として語られる(あくまでも伝承の中で)のに対し、幽霊はいつだって薄ぼんやりとした存在のはっきりしないものとして描かれることが多い。
その結果、『百怪図巻』のように……
『百怪図巻』より「ゆうれゐ」
服がスケスケのセクシー幽霊になったりもする。やったね!