妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

『月百姿』

つい先日吉祥寺まで行ったので『月百姿』より「むさしのゝ月」

『月百姿』より「むさしのゝ月」 何度も書いたとは思うが、僕は吉祥寺までチャリで行ける範囲に住んでいる。 吉祥寺と言えばよく「住みたい街ランキング」の一位になってたりと、やけに評判がいいが正直僕はそんなに好きでもない。僕の住む調布の方がよっぽ…

アイディアが出ないあなたに宝蔵院から送る『月百姿』より「都幾乃発明」

『月百姿』より「都幾乃発明」 槍の伝説的名手であり、宝蔵院流の創始者である宝蔵院胤栄(ほうぞういんいんえい)。 宝蔵院流が普通の槍術とどう違うのかというと、それまでの素槍の常識を覆す「十文字槍」であるということ。これにより普通の槍でできなか…

布袋さんの教え『月百姿』より「悟道の月」

『月百姿』より「悟道の月」 日本では七福神の一人としても有名な布袋(ほてい)和尚。 妖怪の袋貉に似てなくもないが、妖怪ではない。 この布袋様は中国で実在したとされる伝説的僧である。契比(かいし)という禅僧がモデルで、契比がいつも布袋を背負って…

疲れが取れにくくって年齢っていうものを感じてる今日この頃なので『月百姿』より「卒都婆の月」

『月百姿』より「卒都婆の月」 最近どうにも疲れが取れない僕。 少し寝不足なだけで丸一日が凄く怠かったり、いつまでたっても足の気だるさが抜けなかったり。 かくいう僕、あと数年で三十路にイン。まともな職に就いてこなかったせいか、はたまたバンドやっ…

風呂上りなので『月百姿』より「垣間見の月 かほよ」

『月百姿』より「垣間見の月 かほよ」 丁度今風呂を出て、『月百姿』の絵でも貼ろうかと思っていたのでコレ。 ――なんて気楽に記事を書き始めたものの、なんだよこれシンプルな覗き絵だと思ったら忠臣蔵が絡んできちゃうじゃないか! もうそんな体力は残って…

月岡芳年『月百姿(つきひゃくし)』

『月百姿』とは? 名前に「月」を冠する月岡芳年。 そんな芳年が激動の幕末を経て明治に入ってから、浮世絵の有り方そのものを自身に問いかけながら完成させたと言われる『月百姿』。 1885年から1892年の七年間に渡り百枚もの「月」を入れ込んだ連作を描いた…

菅原道真(すがわらのみちざね)はなぜ怨霊なのか?

『月百姿』より『月輝如晴雪梅花似照星可憐金鏡転庭上玉房香』 崇徳天皇や平将門と並び、怨霊としても有名な菅原道真(すがわらのみちざね)。 今でこそ天満宮に祀られ学業の神様などと敬われ、ありがたがられているのだが、色々あった末にそうなっているとい…

雷嫌いな秀吉さん 『和漢百物語』真柴大領久吉公

『和漢百物語』より「真柴大領久吉公」 有りえない軌道を描いて降り注ぐ真っ赤な雷は、月岡芳年のセンスを感じる。 こちらの「真柴大領久吉公(ましばだいりょうひさよしこう)」は、かの有名な羽柴(豊臣)秀吉の逸話を描いたもの。 画中解説文にもあるよう…

金太郎こと坂田金時(さかたのきんとき)

月岡芳年『月百姿』より「金時山の月」 酒呑童子退治で有名な頼光四天王の一人、坂田金時(さかたのきんとき)。 妖怪退治のスペシャリストとしての四天王の存在を知らないとしても、童謡や巷に溢れる関連話などから最も知名度の高いと思われるのがこの「金…