モンジャはお好き?
モンジャ
青森県は津軽地方では、海での遭難者などの亡霊が死んだ事を知らないかのように家々へと帰って来てしまう妖怪、モンジャというものがいる。
これは響きのまま「亡者」のことのようで、亡き者が我が物顔で帰ってくるというのは思いの外迷惑なものらしい。
例えば台所で大げさに体中に付いた砂を振り落すような音を立てたり、「寒いんだから火を焚いてくれよ」とあつかましくも言ってきたりするらしい。
これだからモンジャは嫌いなのだ。
随分と新作が出ていなくて不安だが、大好きなゲーム「不思議のダンジョン」シリーズでも、ももんじゃとかいうちょっと油断するとあっけなく殺されてしまう可愛くも憎らしいモンスターがいた。スライムだとかドラキーだとかをなんとか倒して、残りHPが少ない時にももんじゃに遭遇して、可愛いから弱いだろ、なんて思って殴り掛かれば返り討ち。
これだからモンジャは嫌いなのだ。
ところで、もんじゃ焼きとかいう食べ物があるが、あれも僕は大嫌いである。
好きな方には申し訳ないが、あのゲロ焼いてるような見た目と、お腹ユルイ系男子である僕には受け付けない「半生感」がどうにも好きになれない。
しっかり焼こう? ね? お願いだからしっかり焼こう?
でもそれならお好み焼きでよくない? ね? お好み焼きにしよ?
って感じである。
他にモンジャは、モジャビ、モレビ、モルビ、などとも言う。
これはケツに火がついたものであるが、亡者の魂は火とセットになって語られていることが多いようである。
モレビ、モルビなどは、亡者ではなく亡霊という意味。
もんじゃ焼きも火とは切っても切れない関係である。
そうかやはり貴様も妖怪だったのか!
これだからモンジャは嫌いなのだ。