ぬるぬるぬるぬるぬるぬる坊主
ぬるぬる坊主
とりあえず何の情報が無くともこの妖怪がぬるぬるしているのであろうことは判る。
なんとこの妖怪ぬるぬる坊主は、ぬるぬるしているのである。
鳥取県の海に現れたとされる妖怪で(命名は水木御大説が濃厚)、陸に上がってきて人を見かけると体をなすりつけるのだとか。
それを避けようにもとにかくぬるぬるしていやがるので、なかなか疲れるらしい。
どうやらこのぬるぬる坊主は海坊主の一種のようで、人に体をなすりつけるのは「かゆいから」なのだとか。
現代でも目撃されたら、ネバネバヌルヌルは美容に良いと信じて疑わない料理研究家などがきっとなんとか食べてやろうとするのだろうが、調理するまでが相当に大変だろう。
ぬるぬるで水辺から現れる――という点を見ると、ウナギかナマズじゃね? とも思うが、案外海の魚はどれもぬるぬるしてるのでちょっと断言はできない。
さて。
ぬるぬるという言葉は、どうしても卑猥なイメージがぬるぬると付き纏う。
それは別に今に始まったことではなくて、春画特集でも触れたが、かの葛飾北斎も春画を描く際には「鉄棒ぬらぬら」(ぬらぬら、はぬるぬると同義)なんて名乗ってたぐらいだから、少なくとも江戸時代には既にぬるぬるはエッチな感じだったようだ。
僕も今さっき、なんかこう、ぬるぬるした画像でも見てアイデア浮かばないかなぁ、なんて思って画像検索したら、それはもうサラっとは書けないスケベな画像の嵐だった。
ただ、面白いことにチラホラ魚の画像が混ざっており、ぬるぬるは今も昔も、「エロor海の生物」なイメージなのかも知れない。
そう考えると――大物妖怪、ぬらりひょんなんかも、ちょっと違う風に見ることができたりする。