山精(さんせい)
『今昔画図続百鬼』より「山精」
山精は中国には安国県の山々に住むとされる妖怪。
石燕の解説文では「もろこし安国県に山鬼あり」と書いてあるため、石燕が描いたのは一応鬼であると想像できる。
目立った特徴は、鬼なのに角が無いこと、足が一本しかないこと、足が逆向きに付いている事等が挙げられる。
また、カニが大好物で、絵でもしっかりとカニを持っているのが解る。
山の動物たちの支配者という解釈もあるらしく、バランス悪そうな見た目でも侮れない。しかし一体どうやって走るのか? まさか背を向けて走ったりは……まさか……ね。
画中解説文
もろこしの安国県に山鬼あり。人の如くにして一足なり。
伐木人(そまびと)のもてる塩をぬすみ、石蟹を炙りくらふと、永嘉記に見えたり。
うぃき訳
中国の安国県に山鬼がいるよ。人みたいな姿だけど足が一本しかないよ。
木こりの持ってる塩を盗んで、石蟹を炙って付けて食べるって、永嘉記に書いてあるね。