不知火(しらぬい)
『今昔画図続百鬼』より「不知火」
筑紫の海にもゆる火ありて、景行天皇の御船を迎へしとかや
されば歌にもしらぬひのつくしとつゞけたり
不知火は九州を中心に伝わる怪火の一つであり、現代でも見る事が出来る。
主に不知火が現れるのは深夜で、海岸から数キロ離れた海上に無数の火が並んで見えるのだという。
ただし、悲しく悔しいことに、不知火はほぼ正体が解明されてしまっている。
深夜に主に見れるのは、潮の満ち引きが関係しており、様々な条件が重なった時に蜃気楼と似た原理で、遠くの出港している漁船の灯りが屈折して見えるかららしい。
科学で解明されるのは感心する反面、やっぱりちょっと悲しくてつまんない。