妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

魍魎(もうりょう)

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『今昔画図続百鬼』より「魍魎」
 
形三歳の小児の如し
色は赤黒し
目赤く、耳長く、髪うるはし
このんで亡者の肝を食ふと云
 
死んだ者の肝を食う、幼児のような姿の妖怪。
ーーと、決めつけてしまえば話は単純なのだが、魍魎は実にややこしく実体が掴めない。日本では死体を食らうことから「火車」と混同されることもあるし、単に魑魅魍魎の魑魅とは逆の性質を持った山や川の精とされることもある。
また中国に伝わる「罔両」が起源とする説もあり、石燕が↑の解説文で書いているのも「三歳の小児のようで、色は赤黒く、目は赤く、耳は長くーー」と中国の罔両だと思われる説明を付けている。
 
一般的解釈に則れば、「死者を食べる妖怪」でいいと思う。それ以上深く知ろうと調べ始めると……魍魎に憑かれる。マジで。
それでもと言うのなら、京極夏彦大先生の『魍魎の匣』でも読むとよいかと思われる。傑作。とりあえず「ほう」って言いたくなる。