垢嘗め(あかなめ)
鳥山石燕『画図百鬼夜行』より「垢嘗」
風呂場や水場などに溜まった垢を嘗めるだけの実に無害な妖怪。
長い舌をペロリと出した様は実にチャーミングかつ不気味。
この無害な妖怪は、教訓としての意味を持った妖怪であると思われ、「常に綺麗に風呂掃除とかしとかないとダメだよ」を妖怪化したものな気がする。
また、しばし垢嘗めは真っ赤な舌に真っ赤な体、という色合いで描かれることが多いが、これはもちろん垢と赤をかけた洒落だろうと思われる。
僕のアパートの風呂も結構汚れ気味なので、垢嘗めが垢の汚れを取り去ってくれるのならばむしろ来てほしい、なんて思うのは間違いなのだろうか。
あるいは直で嘗めてもらえば身体を洗う手間も省ける……!
天才だ。
あまり舐めたこと言っていると垢嘗めが本気出しそうなのでこの辺で。