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嘗女
速水春暁斎画『阿州の奇女』
阿波国(現徳島県)に居を構えるある富豪の娘には、とても変わった性癖があった。
それは男を嘗めるのが堪らなく好きというもの。
なめてほしい。
その女の舌はざらざらとしていて猫の舌のようでもあり、そのために猫娘とも呼ばれていた。
なめてほしい。
上記のエピソードの書かれている『絵本小夜時雨』には、妖怪としてではなく奇人として書かれている。
ただ、江戸時代の黄表紙などにはよく出てくる妖怪でもあり、奇人変人の類が妖怪として描かれることが多かった証拠にもなっている。
このような変わった癖は、自然界から生まれた妖怪の特徴とは異なり誰にでも共感できる部分があったりするので、流行り易かったのではないかとも考えられる。
やはり奇人変人は偉大なのだ!