山男(やまおとこ)
『絵本百物語』より「山男」
山男は日本中の山々に伝わる、背の高い大きな人間の姿の妖怪。
稀に人を食う等の恐い伝承もあるが、基本的には人々の手伝いや、迷った人間の道案内等、友好的に書かれている場合が多い。
正体については、『絵本百物語』には「山の気が人間のカタチとなった」とある。
他には、実際の山に捨てられた人間の成れの果てとの説もある。
基本的にお酒が好き。
画中解説文
深山にはまゝ有者也。背の高さ二丈斗りにて、其形鬼のごとし。山賤など是に逢て逃ればあやまちあり。頼む時は柴を負て麓までおくれり。これ其力ぢまんとぞ。
うぃき訳
深山にはよくいるよ。身長は二メートルぐらいあって、まるで鬼みたいだよ。
猟師なんかは山男に逢った時、逃げちゃうとケガさせられちゃうかも。お願いをすれば、荷物を背負って麓まで送ってくれちゃったりもするんだよ。これは山男が力自慢したいからなんだけどね。