『絵本百物語』より「狐者異」
生前に食べ物への執着の強かった者が、死後にも食べ物への執着を捨てられずになるとされる怖い妖怪。
狐者異は他人の物を奪って食べるだけでなく、死体をも喰らうというから怖い。
竹原春泉の描いた↑の絵でも非常に怖い狐者異が描かれている。が、うどんを食べようとしているのだけは和む。一説ではうどんを食べようとしているのにも理由があり、うどんが消化にいいからすぐに空腹になるという意味――らしい。
因みに、しつこく文中で「怖い」と言ってきたが、この狐者異がこわい、の語源になっている――と『絵本百物語』には書いてある。