野狐(やこ)
『百怪図巻』より「野狐」
野狐(やこ)は、単に野にいる狐を指す場合もあるが、憑き物としての怪異(妖怪)を指す場合もある。
主に九州地方でのキツネ憑きはこの野狐が原因とされ、憑かれた者は病気になったり、または代々野狐憑きが受け継がれてしまったりすると言われる。
キツネに纏わる妖怪や信仰は非常に複雑な物が多く、この野狐も稲荷信仰や密教の荼枳尼などが広まるのと同時進行で発生したものだと思われる。
そして、タヌキさんが狐に勢力で負け始めるのもやっぱりそのような信仰などが広まったせい。
とりあえず、野狐は九州で有名な憑き物と覚えておけば問題ない。たぶん。