人魚(にんぎょ)
『今昔百鬼拾遺』より「人魚」
建木の西にあり
人面にして魚身、足なし
胸より上は人にして下は魚に似たり
是氐人国の人なりともいふ
腰から下が魚になっている海の妖怪。マーメイドなイメージとは異なり、妖怪としての人魚はご覧のようにかなり怖い。
人魚は不幸の前兆とされ、人魚を見たり、殺してしまったりすれば嵐になったり大地震が来るとされていた。
西洋の「悲劇の象徴」的な人魚とは異なり、日本独特の妖怪であったことが窺える。
人魚の肉を食えば不老不死になるとされる「八百比丘尼(やおびくに)の伝説」は全国に広く流布している為、人魚を見かけた際にはほんの少しでいいから齧らせてもらえないか頼んでみる価値はある。
人魚で比べる世界と日本 ~世界の怪物と日本の妖怪研究その2~ - 妖怪うぃき的妖怪図鑑