キレイな茶碗と畑怨霊(はたおんりょう)
畑怨霊(はたおんりょう)
農業従事者への感謝を忘れると痛い目に遭うのだ。
米粒一つ一つに感謝して残さないように! ってばあちゃんも言ってた。
――というわけで、畑怨霊は凶作時に餓死した農家の人などを、弔いもせず放っておくと出ると言われる妖怪である。
残念ながらこの妖怪に関しては水木先生や佐藤有文(いちばんくわしい妖怪図鑑、の人)氏の創作であろうと言われている。
田畑の妖怪は人の食糧が生まれる非常に重要なトコであるから、多くの妖怪が住んでいるが、同時に「妖怪が出そうな場所」な雰囲気も持っているのだからとてもいいトコロである。
話しはちょっとだけ逸れるが、僕は米を盛られた茶碗は基本的に米粒一つ残さず食べる。
正直に言えばそれは感謝の気持ちなどではなく、純粋にキモチイイからである。
また逆に、ごはんを提供した側も米粒一つ残っていない茶碗が返ってくるとちょっと気分が良くなるものだ。これは経験上。
畑怨霊という妖怪がそういうコトを推奨している妖怪ではないのだが、みんなそうやって綺麗にお米を食べればきっと幸せがこの世界に増えると思う。
――とか書いてたら塩おにぎりが食べたくなった。腹減った時の塩おにぎりって美味しいよね。
つうか米って田んぼじゃん。畑じゃないじゃん。