妖怪「ジャン!」
ジャン
ジャンは高知県に伝わる怪音の妖怪。登場が派手だとかではない。
重荷浦戸湾に伝わり、海が閃光を放ち、「ジャン! ジャン! ジャーン!」という音が響くのだと言う。
これが恐れられた理由は、その怪音が聞こえるとしばらくは不漁が続くと言われていた為である。
このことから、物理学者の寺田寅彦氏は海底地震に関連した現象だったのではないか、という説を挙げている。
ジャジャーン!
尚、全てが台無し、という意味の「おじゃん」がこの怪異から発した言葉だとも言われている。
話は変わるが、ジャジャーン! という効果音を聞いて思い浮かべるものは何か、と色々考えてみたのだが、これこそ人によって全然違っちゃうんじゃないか、という気がした。
テレビ番組の効果音とか、漫画の擬音とか……。因みに僕は、ゲーム「どうぶつの森」の虫とか魚とか捕まえた時の効果音を真っ先に思い浮かべた。
専ら前向きな音として使われることが多いと思われる「ジャン」という音(言葉)だが、「ジャジャーン!」と聞こえたらぱったり魚が捕れなくなる、という思いを経験している漁師にしてみたら全然笑えない嫌な音だったのであろう。