化け猫(ばけねこ)
河鍋暁斎「化け猫」
猫又との境界が曖昧でよく混同されてしまうのがこの「化け猫」。
はっきり言ってほぼ同じなのだが、唯一見分ける所があるとしたらそれは「猫又」の名前の由来にもなっている「二つに分かれた尻尾」の有無ぐらいなものだろう。
また、年老いた猫又が化け猫になるとも言い、逆に年老いた化け猫が猫又になるとも言う。っていうかそもそも猫又になるのにもかなりの年月が必要なのだから、一体ネコは何回進化すれば気が済むのかわからない。
猫に纏わる怪異が江戸時代から流行り続ける理由というのは、お江戸のペット事情の項で少し触れているので参考にしてみてほしい。
尚、化け猫の絵も数あれど、あえて暁斎のこの絵をチョイスしたのは、シンプルに「猫がデカくなってる」のが逆に怖くて面白かったから。
猫のすました顔もたまらない。
猫を飼っている方は、ちょっとご自分の猫に「お前は猫又になる予定か? はたまた化け猫になる予定か?」と聞いてみてほしい。
まぁ、猫が答えてくれたら既にどちらかになっている可能性が高いわけだが。