妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

井上円了「正夢とか本気であると思ってンの?」

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井上円了(いのうええんりょう)

 

円了先生こんにちは。

今日はちょっと不気味な夢を見て目覚め、「うへぇ現実じゃなくて良かった……」なんて思ったので円了先生に正夢なんて無いことを説いて頂きたく、こんな記事を書いています。

 

夢に関する妖怪(怪異)は非常に多いですよね。それもそのはず、夢自体が未だ全然解明されていない夢のある世界ですから、解明されていないことはほぼイコールで怪異となっているこの世においてアレコレと噂や迷信が起つのは必然でしょう。

そんな夢に纏わる不思議現象の中でも、現実とリンクしてしまう「正夢」というのはなかなか不気味でいい具合に恐いです。そりゃあ時には良い事とリンクする「正夢」だってあるんでしょうが、予知だとか占いだとかにも通ずる一種独特の不気味な魅力を持っているのが正夢だと思います。

 

ではこの正夢を井上円了先生にズバッと斬って頂きましょう。

以下、僕の脳内円了先生の有り難きお言葉。

 

――みんな、夢って見るよね? 

起きても記憶してる夢っていうのは少ないけど、1週間に1回は記憶してる夢を見るとするよ。

今現在世界の人口って71億人いるわけよ。

71億人が1週間に1回ずつ記憶してる夢を見たら、1年間で3000億回以上になるわけ。3000億。300,000,000,000ね。

その内さ、たまたま現実でも同じような事が起きちゃう夢なんて結構あるわけよ。3000億回内の話ね。

んで、偶合者生存不合者消滅の法則ってのがあるわけ。

たまたまある事例に該当した者がそれを言いまくって、あたかもそれがよくある事例であるかのようになっちゃう法則ね。大多数の該当しなかった者の存在が無かったかのようになっちゃうわけよ。不思議だよね。

正夢もソレ。数少ないたまたまの該当者の事例が、珍しさとか神秘性とかでよくある事例みたいになっちゃったってこと。

 

 

先生なるほど正夢なんてたまたまなんですね!!

確かに、「正夢を見たという報告多数」とよく目にしますが、「正夢を見なかった」に比べたら本当に極わずかな数なんでしょう。

 

  

――毎度のことですが、円了先生に迷信を斬り捨てられる度に、楽しい反面少し悲しくもなります。

やっぱり多くの迷信が存在してますし、それを頼る時だって多いわけですから。

ただ、円了先生が言っている「迷信に惑わされずに真実を見て己が道を切り拓く」という言葉。この言葉の真の意味を理解できずにいるだけのような気もします。

あらゆる迷信の真実を知り、怯えることなく、迷うことなく進む。

それはつまらないことなのか、それとも素晴らしいことなのか、その判断もまだ出来ない僕ですから、もっともっと勉強せねばなりますまい。