百鬼夜行絵巻(真珠庵本)とは?
『百鬼夜行絵巻』(真珠庵本)は、現存する百鬼夜行絵巻では最古の絵巻である。
真珠庵本をルーツとすると見られる百鬼夜行絵巻は、そのほとんどが似たような妖怪、似たような順序で描かれており、これは原本を模写したためであると言われるが、その原本がこの真珠庵本であるかどうかは未だ判明していない。
一説にはこの真珠庵本もまた、何かの絵巻を模写したものであろう、と言われている。
真珠庵本の描かれたのは室町時代。作者は土佐光信と言われるが、これも確証のある情報ではない為、作者不明とされることが多い。
余談ではあるが(司馬遼太郎風)、京都の真珠庵は、一休宗純ゆかりの塔頭である。
一休宗純と言えばご存知一休さんであり、生涯通して型破りな禅僧であったそうだ。
それでも晩年は天皇にも、民衆にも好かれ、現代において「一休さん」として親しまれるようになったのだから凄い人物である。
禁じられていた酒もや男色までもを平気で行い、超大事な印可の証明書は火にぶん投げ、仏像を枕に昼寝をしたりもした。
なんだか織田信長に通ずるところがある気がする。
最後に、百鬼夜行の話題がどっか行ってしまったが、一休宗純の名言で結ぶことにする。
世の中は起きて稼いで寝て食って後は死ぬを待つばかりなり by一休宗純
参考資料
↑多数の絵巻や巻頭での妖怪のルーツを探る対談など、安い割にタメになった一冊。
但し真珠庵本の中身が全て載っているわけではない。んが、かなり濃い内容でフルカラーなので割とマジで悔いはない。