妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

『百物語』

しうねん、執念

葛飾北斎『百物語』より「しうねん」 蛇は嫉妬や執念の象徴としてよく描かれる。 北斎が『百物語』内で描いたこの「しうねん」も、なかなか凄い執念である。 恐らくはこの世に未練を残した者が、自らの位牌を前にしてもなお怯むことなく蛇の姿を保ち続けてい…

笑い般若(わらいはんにゃ)

葛飾北斎『百物語』より「笑い般若」 北斎が『百物語』内で描いた不気味な嗤う般若。 笑顔の般若が指差す先には子供の頭部が生々しい傷口を晒して握られている。 この笑い般若の絵は、しばし鬼子母神(きしもじん)と、鬼子母神が手に持つ吉祥果(きちじょう…

北斎式皿屋敷

『北斎漫画』より「菊女が霊・三日月上人」 番町皿屋敷におけるお菊と三日月上人のやりとりを描いたこの絵。 この妖怪図鑑でも、お菊ちゃんは二度に渡り登場している(石燕の皿かぞえ、『絵本百物語』のお菊虫)ヒロインである。 三度目なので、もうこれ以上…

小幡小平次(こはだこへいじ)

葛飾北斎『百物語』より「こはだ小平次」 北斎の妖怪画でも有名なこのこはだ小平次。 小平次は実在した人物を元に創作された歌舞伎などの登場人物である。 小平次がどういう人物かと言うとーー 小平次は役者を目指していた。しかし容姿のせいもあってかなか…

四ツ谷怪談

『新形三十六怪撰』より「四ツ谷怪談」 怪談として非常に有名な四ツ谷怪談。日本人なら誰でも知って……あれ? 僕も知らないやアハハ――というわけで調べつつざっとあらすじを書いてみる。 四ツ谷怪談は実話を元に四代目鶴屋南北が作り上げた歌舞伎狂言の一つ。…