酒呑童子(しゅてんどうじ)
『今昔画図続百鬼』より「酒顚童子」
大江山いく野の道に行かふ人の財宝を掠とりて、積たくはふる事山のごとし
輟耕録にいはゆる鬼贓の類なり
むくつけき鬼の肘を枕とし、みめよき女にしゃくとらせ、自ら大盃をかたぶけて楽めり
されどわらは髪に緋の袴きたるこそやさしき鬼の心なれ
末世に及んで白衣の化物出と聖教にも侍るをや
丹波の大江山を住処としていたとされる鬼の頭領。都から女を攫ったり盗みを働くなどの悪行を繰り返したが、帝より命じられた源頼光とその四天王達によって討伐された。
名前の由来は大酒を呑むからという意味の酒呑童子や、元は捨て子だったとする説から「捨て童子」が字を変えて酒呑童子となった説などいくつかある。
また、配下に「茨木童子」がいる。「茨木童子」は、頼光四天王の一人、「渡辺綱」と羅生門や一条戻り橋で戦った鬼としても有名。
酒呑童子に関しては、酒呑童子絵巻を追いながら話の流れを細かく追った記事を当妖怪図鑑の前身であるブログにて書いているので、詳細が気になる方は読んでみて欲しい↓
尚、月岡芳年も『和漢百物語』において悪そうな酒呑童子を描いている。