醤油? ソース? ミソカヨー
ミソカヨー
山の神系妖怪の紹介でこんなタイトルを付けたんだからきっと僕は祟られる。
マジカヨー。
長野県の方に怒られそうだが、ミソカヨーは大晦日に山に出ると云われる妖怪である。
山が神聖な場所とされてきたのはこの日本ではとても有名なことだが、地域によっては海が漁を禁止する時期があるように、入山自体を禁忌とする時期が存在した。
で、このミソカヨーは長野県南佐久郡における入山禁止の大晦日、掟破りが大好きな禁忌キッズを戒めるべく現れた妖怪だとされる。
何をされるかと言うと、その時期に入った者に「ミソカヨー」と声を掛けるのだという。
その声のした方向を見たくても、どうしても首が動かない。これは鬼や山の神の仕業らしい。
他にも、「ミソカヨーイ」と叫んだりもするらしい。
この妖怪は別名を「ミソカヨイ」とも言うらしく、晦日に浮かれた酔っ払いがふらふら山に入っていってしまったからなのか、それとも晦日の宵という意味なのか、妄想は膨らむ。
さて。
恐ろしいことを言うが、なんと今年もあと三ヶ月である。
ちょっと前に、がんばり入道ホトトギスな話題に盛り上がっていたかと思ったら、またすぐにがんばり入道の季節である。いくらなんでもがんばり過ぎだ。
しかし今年の大晦日は、今回紹介したミソカヨーのお蔭でもっと楽しめそうである。
「年越しそば食べる?」
「あ、うん。でも俺味噌で」
「ミソカヨー!」
(一同爆笑)
さらに(僕にとって)恐ろしいことを言うが、大晦日を過ぎればすぐに僕の誕生日である。少年でいたい。ギリ、少年でいたい。わかった現実を見る。ギリ、おっさん手前でいたい。
ついに僕も来年……ミソジカヨー