やとるへき水も氷にとちられて 今宵の月はさらにこそあり 宗祇
『新形三十六怪撰』より「やとるへき水も氷にとちられて 今宵の月はさらにこそあり 宗祇」
宗祇とは室町時代の超有名だった連歌師である。
連歌師であると同時に大の旅好きでも知られ、よく弟子を連れて旅をした。
この芳年の描いた絵も、旅の道中に起きた怪異。
というか、宗祇は好奇心で怪異が起こると噂されていた屋敷を選んで泊まったらしい。
さてその屋敷での深夜、みんな大好き丑三つ時の事。
案の定噂通り、薄ぼんやりとした幽霊が現れる。
宗祇はたまげたが、連歌師である誇りを持って歌を詠んだ。
それが、「やとるへき水も氷にとちられて 今宵の月はさらにこそあり」
その歌を聞いた幽霊は「参りました!」と感服し、もう現れることはなくなったとか。
――ところで、色々調べたがこの歌の意味が解らなかった。
もしどなたか詳しい方知っていたら教えてくれるとすごく助かります。
勘で訳せば……
「映る先の水は氷って閉じられてしまっているから、もう素直に――」いや、やっぱりわからん。更にこそあり、がわからん。やとるへき、は脳内補完で「宿るべき」としましたが、あってるか解りません。無学って幸せ!