夏の怪火大会
夏だ! 怪火(かいびorかいか)だ!
チキショーあちぃぃぃ。
職場から眺める浴衣姿のレディースは、僕の心に鮮やかな過去の思い出ともう戻っては来ない美しく捏造された記憶を呼び覚まし、汗か涙かわからぬナニカを零させるのです。
しかし! 花火職人に負けてはいられぬ!
ワタクシも夏の夜空に暗く黒い大輪の怪を咲かせましょう!
というわけで、誰得? 怪火大会始まるよッ!
↑去年撮ったの。そんな素敵な季節が僕にもありました。
ふらり火
まずはなんとも情けない顔が好印象のふらり火!
さゆり火ガルダ火(⁉)などなど、製作秘話は数あれど、とにかくまずはこの奇天烈なふらふら炎に酔いしれろ!
蓑火
怪火大会は何も空だけで燃え上がる火ではありません。
道行く人の頭上から、肩から、背中から! どうぞ心ゆくまで燃え尽きていって下さいませ!
老人火
お次の怪火はわかりにくいぞ! 第二会場中央に不審な老人がいないかな?
そう! それこそ三発目の怪火、老人火だ!
提供元の『絵本百物語』様に特別に無理を言って、大雨でもないのに特別に参加して頂きました! 人か仙人かはたまた天狗か! 謎多きレア怪火です!
叢原火
さぁさぁ盛り上がって参りました! お次は戦慄空飛ぶ咎僧、叢原火(そうげんび)!
おっと更に反対側からは――
姥火
フライングばあちゃん、姥火(うばがび)もやって来たぁッ!
――ここで一旦、怪火大会運営事務局よりお知らせです。
当怪火大会は自然とおどろおどろしい景観を何より大切にしています。お持ちこみになられた食べ物、飲み物などのゴミは、必ず各自持ち帰って下さい。尚、当会場にはゴミ箱を設置していませんので、どうかご理解とご協力をお願い致します。
また、怪火大会終了直後は会場周辺の大変な混雑が予想されます。
警備員の指示に従い、ゆっくりと移動し、帰宅して下さい。
天火
天の声で会場事情を理解したところで――天より天下を狙うは怪火界のダークホース、天火(てんか)ダァァッ!
最早メテオ! 最早メテオォォォッ!
釣瓶火
天火に気を取られていちゃあダメだぜ! 地味だけどファンタスティック、釣瓶火(つるべび)がぶら下がっているよ!
線香花火妖怪版みたいだね!
不知火
今度は海岸線に目を移してみよう。
誰が灯したのか、フラフラと不知火(しらぬい)が燃えている!
いよいよ怪火大会もクライマックス! 一気に燃え盛ってもらいましょう!
野宿火
狐火
古戦場火
トドメは怪火じゃないけど火吹く首!
舞首
いかがでしたでしょうか?
最後は毎年恒例、火消し婆様にしっかりと鎮火していただき、立ち昇る煙に今年の残りを健康で無事に過ごせるよう祈りながら、お別れいたしましょう。
また来年!
火消し婆