件(くだん)の件
件(くだん)
妖怪うぃきでふざけたことやって、その後この妖怪図鑑を始めたもので、当然の如く「件」なんか紹介済みだと思っていたらまだだった。前身ブログで書いたのを勝手にコッチのものと思っていたようだ。思い込みは恐い。
――というわけで件。
最早有名妖怪と言ってもいいんじゃないかと思われるほど、件の名は良く見るようになった。2ちゃんでもニュース記事でも、結構「〇〇〇の件」というタイトルを目にする。なんだみんな件大好きなんじゃん。(ツッコミ不要)
さて、この件という字。この漢字が既に半人半牛になっていることにお気付きだろうか?
妖怪「件」も、頭が人で体が牛(あるいはその真逆)という妖怪で、最近では阪神大震災の際に目撃されたという。マジで。
大きな事件・出来事が起こる時にふいに現れ、予言をし、その予言は必ず当たるらしい。
ただ、色々な説で「予言をしたら数日で死んじゃう」とか、「予言をしたら即死」とか、予言の為に生まれてきたような可哀相な妖怪牛さんでもある。
最近でも目撃例があることを除けば、中国の伝説によくある「時代の変革の際に現れる聖獣」の要素をそのまま頂いた妖怪と思えるのだが、実際の目撃例があるのが実に不思議である。つまり、本当にいる、ってことなのだろうか?
因みに↑画像の件の絵は、天保年間の件出現時に書かれた瓦版のもの。
その年は天保の大飢饉の真っ最中であり、「この絵を貼れば豊作になる」というある種の救いとして流行したのではないかと言われる。
ただ、恐い絵である。もし件の事をもっともっと愛したい方がいたら、是非とも水木先生の描いた件を見てみることをオススメする。水木先生のはかなりカワイイ件になっている。