おっぱいください。乳汁呑爺
乳汁呑爺(ちちのみじい)
この記事においては、「それただの変態ジジイじゃん」という意見を禁止する。
『北窓瑣談』の第四巻に書かれている、不気味な老人がいる。特にその書で妖怪とされているわけではないが、妖怪としての資格を十分に備えていると思ったので勝手に妖怪として紹介する。
その老人は京都に住んでいた。
初産の女性は、堅くて乳が出にくいことがある。それを解決することで有名だったのがこの老人で、女性達はイヤイヤではなく喜んでこの老人に乳を吸ってもらい乳を出やすくしてもらっていた。
しかし変わっているのはそこからで、毎日そうしてどこかへ出かけて女性の乳を飲んで帰るのだが、他に何かを食べたりしているのを見たものがいない。
中国にも二百四十歳の老人がおっぱいのみで壮健を保ったという逸話もあるから、もしかしたら京都の老人も長寿を得るのかも知れない。
ーーという話。
そりゃ確かに栄養はあるのだろうが、おっぱいのみで生きるというのは難しいのではないだろうか?
ただ、人は老けて行くにつれて子供のようになっていく気はする。背も縮み、心もなんだか子供みたいになっている老人をよく見る。
そう考えると、長寿の老人のおっぱい飲みも、無い話ではないような気がーーしない。ズルイだろジジイ。