掴みたい気分なので『月百姿』より「玉兎 孫悟空」
『月百姿』より「玉兎 孫悟空」
つっかっもうぜ!
ドラゴンボール!
世界でいっとー
世界でいっとー
世界でいっ兎ー
世界でいっ兎ー!
――というわけで、今宵の『月百姿』の一枚は「玉兎 孫悟空」である。
因みに、本当のドラゴンボールの曲の歌詞は「いっ兎」じゃない。念のため。
実はこの妖怪図鑑では、孫悟空は紹介しているし、『月百姿』の絵も使っている。が、そこではあくまでも孫悟空や西遊記について書いており玉兎(ぎょくと)についてじゃないのでもう一度ここで書くことにする。西遊記のことなどが知りたい方は上らへんに二回ぐらい出てきたリンクからどうぞ。
大体の西遊記の流れはココに任せるとして、この玉兎について。
この玉兎というやつは、ネタバレをすれば太陰星君の広寒宮で仙薬を搗いていた玉兎であり、妖怪と思って頂いてそんなに差し支えない。
芳年のこの絵がどういうシーンかというと――旅を続ける三蔵法師一行の前にある美女が現れる。その美女は自らを「天竺の王女」と言い、三蔵との結婚を願い出る。式の日になって、なんだか怪しいゾと思っていた悟空たちを護衛の為に蜂などに化けさせ、宮殿の中へ。するとやっぱりニセモノであることが解り、「おいこのニセモノ、かーーーめーーーーはーーーーめーーーー 次週へ」な焦らしがあったかは解らないが兎に角すったもんだの挙句王女に化けていた玉兎は捕まり、月に帰されることに。
――で、その月に帰りやがれウサギ野郎! が↑の絵である。
尚、テレビや絵本の影響で三蔵法師が女性であると思っている人は多いと思うが、本当は男である。
それが日本で女性になっちゃってる理由は、「男とバケモンの旅なんてむさくるしいから」が一番の理由だったとか。
最後に、どうでもいいのだが、「孫悟空 月のウサギ」で検索していたら、いつの間にか「孫悟空 月野うさぎ」にすり替わっていて、セーラームーンとドラゴンボールの東映アニメフェアな気分を味わうことが出来た。
そういえば、『まんが 日本昔話』の裏でセーラームーンを放映していた時があって(十年以上前)、日本むかしばなしを見るフリをしながら親の目を盗んでセーラームーンの変身シーンをドキドキしながら見ていた、そんなウブな時代が僕にもあったっけ。