美人美女妖怪図鑑
美人美女妖怪特集
妖しく怪しく男達を誘惑する、そんな妖怪界の華、美女妖怪特集。
今も昔も変わらずに、男を虜にし、時にダメにしてしまう「女性」というのは、その魅力そのものが妖怪となってしまうほど。
そんな多くの男性を翻弄してきた美女妖怪達をまとめて紹介します。
その妖しさに魂を抜かれればいいじゃん!
白面金毛九尾の狐としても有名な玉藻前御前。国を転覆させるほどの魅力を持ち、退治された後も殺生石となって猛威を振るうなど、しぶとさも凄まじい。他国でもインドでは華陽夫人、中国では妲己と、何度も美女に変身して現れている。狐は美女に化けるのが上手いと言いますが、その最たる妖怪が玉ちゃんでしょう。
雪という儚く繊細なイメージから、一年中いつでも男の心を掴んで放さないのがこの雪女。もし仮に貴方のお家に雪女が来て、夢の雪女との同棲が出来たとしても、お風呂だけは一緒に入ってはならない。なんで? 溶けちゃうでしょ!
男の心を弄ぶ女性そのものが妖怪となったような存在であるひのえんま。不吉な年であると言われる丙午(ひのえうま)と掛けた妖怪ではありますが、女性の危険なまでの魅力と魔力を最もわかりやすく現した妖怪だと言えます。
なんでこんな毛だらけ妖怪が??
と思う方はまだまだわかってない! なんとこの毛じょうろう、妖怪の中ではモテモテなのです。言われてみれば、毛だらけな髪のその下がものすごく気になる。もしかしたら超美女かも知れない。
ーーそんなチラリズムの極地ともいえる妖艶な妖怪がこの毛じょうろうなのです。
絵を見るだけではただ蜘蛛の妖怪ですが、人に化けた絡新婦は随分と美しいらしいです。多くの男性が絡新婦に心奪われ、絡新婦の住まう滝壺に身を投げたのだというから相当な美女だったのでしょう。
スパイダーマンの新作で出てこないかなぁ……なんてちょっと本気で期待してます。
妖怪というよりは幽霊ですが、この図鑑内で紹介していたのでここでもご紹介。
愛する夫の為、殺されても尚滝に打たれて夫の無事を祈り続ける初花は、まさに献身的な女性の鑑と言えるのではないでしょうか。
両親が第六天魔王に祈った結果産まれたとされる紅葉は、美女でありながら呪術も使える鬼女であった女性です。
美女妖怪の多くが最後は幸せになれないのと同様、この紅葉もやはり静かには暮らせませんでした。
後姿で言えば屈指の美女っぷりを誇る否哉さん。
世の中には手のモデル、脚のモデルなる限定的パーツモデルが存在するようですが、この否哉も「街中で振り返られる確率」で言えばダントツのトップでしょう。
ただし! この美女が正面を向いた時、この妖怪の名前の本当の意味を知ることになるのですが……。
道成寺の鉦としても知られる有名な清姫さん。安珍という僧に惚れ、地の果てまでも追いかけてゆきます! という恐ろしい執心を見せるのみならず、道中で蛇に変身して最後は安珍を焼き殺すという完全なる地雷女です。
基本的には蛇女として良いイメージはないのですが、↑の月岡芳年の描いた清姫は不気味さとセクシーさを併せ持っていて綺麗です。
追いかけられた安珍が全力逃亡するぐらいだから、実際に美人だったかどうかは甚だ疑問ですが、まぁそこはここでは置いといて。
美しすぎるのはまた罪、というのも美女妖怪に共通する教訓なのかも知れません。
美女妖怪に関しては、特に妬みも多分に含んだ妖怪となっているような気がします。妖怪を生み出すのは心であり、特に負の感情は多くの妖怪を生み出すものです。美女妖怪から学ぶものは、思いの外多いのです。
さぁ、あなたも、魂がどっか行って帰ってこれなくなって泣きながら交番駆け込んだけど「魂だけではどうにも対応し兼ねます」なんて正論言われてポカーンと途方に暮れちゃうぐらいになるまで、美女妖怪達を眺めてみてはいかがでしょうか?
※美女に見えねぇよ! なんて意見は野暮です。心で美しさを感じてください。