平家蟹(へいけがに)
『狂歌百物語』より「平家蟹」
壇ノ浦の合戦により命を落とした平家の者の亡霊が乗り移ったとされる平家蟹。
この平家蟹は実在する蟹であり、甲羅には確かに怒ったかのような顔が浮き上がっている。
元は瀬戸内海に住んでいた、甲羅に特徴的な模様のある蟹が、ちょうど平家の滅びた壇ノ浦近海に多かったことから、このような名前がついた。
学名も「ヘイケガニ科ヘイケガニ属ヘイケガニ」という正真正銘のヘイケガニである。
歌川国芳画
国芳も平家の亡霊大集結な絵で平家蟹を描いている。
因みに絵の右手にいるのは僕も大好きな平知盛である。
知盛の愛すべきエピソードはいつ見ても素敵なので、大物之浦二霊平知盛海上に出現之図の項を読んでみるときっとあなたも知盛が好きになるはず。
因みに、平家蟹がいるなら源氏蟹もいるのでは? と思い検索してみたところ、Yahoo!知恵袋で似たような質問をして「いません」と返答されてる質問者さんに行き着きました。
無念。
尚、ヘイケガニは食べれない模様。