暮露々々団(ぼろぼろとん)
『百器徒然袋』より「暮露々々団」
普化禅宗を虚無僧と言ふ
虚無僧じやくをむねとして、いたるところ薦むしろに座してもたれりとするゆへ、また薦僧とも言ふよし
職人づくし歌合に、暴露暴露ともよめれば、かの世捨人のきふるせるぼろぶとんにやと、夢の中におもひぬ
ボロボロの布団が化けた妖怪、暮露々々団。
「普化禅宗を虚無僧と言ふ。虚無僧じやくをむねとして、いたるところ薦むしろに座してもたれりとするゆへ、また薦僧とも言ふよし。職人づくし歌合に、暴露暴露ともよめれば、かの世捨人のきふるせるぼろぶとんにやと、夢の中におもひぬ」
石燕の解説文によれば、普化禅宗の虚無僧の事をぼろぼろとも呼び、世を捨てた虚無僧の着古したぼろ布団じゃね? と書いてある。
布団はどうしても使い古してぼろぼろになりがち。僕もしっかりぼろぼろの布団を愛用している。
あなたの布団も勝手に動いたり手が生えたりしていないだろうか?
虚無僧に限らず、暮露々々団はどこにでも現れる。
例えば、どうしても起き上がれないような朝は無いだろうか?
あれはそう、この妖怪の仕業なのであるーーなんて夢の中でおもひぬ。