風狸(ふうり)
『今昔百鬼拾遺』より「風狸」
風によりて巌をかけり木にのぼり、そのはやき事飛鳥の如し
風狸は中国に伝わる妖怪であり、日本では狸の一種であると言われている。
風狸がなぜそんなに格好いい名前なのかというと、まず第一に「風のように飛ぶ」。その飛距離は簡単に山を一つ二つ越える程だという。フゥゥリィィ!!
第二に、刀などで切っても刃が通らず、もし万が一殺すことに成功しても、「風を口に受けると生き返ってしまう」のだと言う。フゥゥリィィ!!!!
そして、もし人間に捕らえられてしまったのなら、上目使いで憐みを乞うような仕草をするのだという。カワイイィィフゥゥリィィ!!!!
石燕の描いた風狸も、一見ギターかベースを奏でるパンクロックなシドヴィフゥゥリィィ!! に見えなくもない。
あるいは、人類に巨大なバズーカで正義の一撃を撃とうとするコールオブフゥゥリィィ!! に見ようとすれば見えなくもない。
空飛ぶタヌキを見かけたら、あなたも大声で「フゥゥリィィ!!」と叫びましょう。意味は無いです。