川赤子(かわあかご)
『今昔画図続百鬼』より「川赤子」
山川のもくずのうちに、赤子のかたちしたるものあり
これを川赤子といふなるよし
川太郎、川童の類ならんか
川赤子は水辺に現れ、通りがかった人に鳴き声でイタズラする妖怪。
「おぎゃー!」という泣き声が聞こえ、その声のした方へ行ってみるとまた背後で「おぎゃー!」と声がする。これを何度も繰り返し、困惑する人の様を見て面白がる悪い赤子である。お尻ぺんぺんしてやりたい。
また、そうして惑わされるうちに足を掬われ川に落ち、溺れ死んでしまうケースもあるという。
石燕の絵でも、いかにもずる賢そうなクチョガキが手招きをしているかのように見える。お尻ぺんぺんしてやりたい。
また石燕は解説文にて、「川太郎、川童の類ならんか」と、河童の一種であることを示唆している。ただの赤子ではない……だと? 尚更お尻ぺんぺんしてやりたい。
河原で赤ん坊のような泣き声を聞いたのなら、近寄らない方が身のためだということか。
お尻ぺんぺんしてやりたい。